こちらの青い芝は

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Jリーグ(ガンバ大阪)とお酒の話など

我慢と発散のアンバランス ― 5/25 G大阪 0-0 札幌[札幌ド]

両チーム死力を尽くし結果はスコアレスドロー

ガンバのスタメンは前節から入れ替え無し。守備陣は体を張ってよく守り、なんとか最後まで踏ん張りました。大きなチャンスもありましたが、決めきることはできず。

一方、札幌もサイド・中央・セットプレーといろいろなパターンで再三ゴールに迫っていただけに、向こうからすると「勝てた試合」という位置づけになるのでしょう。

試合後に札幌のペトロヴィッチ監督が「ベストゲームの一つに数えられる試合」と表現していました。ちょっと言い過ぎな感もありますが、確かにスコアからは想像しにくい好ゲームでした。

■守備陣は連続無失点 課題は攻撃の精度

今の変則的な3バックを採用してからあまり時間が経っていないものの、守備では結果を残しています。一方、なかなか結果が出ない攻撃面では物足りなさも感じます。システムもメンバーも変わっているので多少時間を要するのかもしれませんが、あまり悠長なことを言える勝ち点でもないので、後ろからビシビシ縦パスを通すシーンや、必殺のカウンターで仕留めるシーンなど多彩な攻めのパターンが見たいですね。

こういう展開で終盤に一点もぎ取っていればカタルシス凄そう。とりあえず次節に向けてチャージってところで。

 ■勝ち試合の次、連勝ならずも

前節ダービーにテンションMAXで臨み勝利を飾った直後なので、いつもの悪い癖でフワッと入らないかとハラハラしてましたが、そんな杞憂をよそに引き締まったゲームを見せてくれました。その点は一つ収穫と言えます。課題を挙げればキリがありませんが、良くなる兆しが見えてきました。次はさらにレベルアップした姿を見せてほしいです。

 

■まとめっぽいなにか

よかったところ

・前節からスタメン変えず。ようやく戦い方が定まってきたか?

・ダービー直後でもテンションを落とさず臨めた。守備陣は要所で体を張り無失点に。

・東口がさすがの反応でゴールを許さず。不得意なセットプレーでも安定感を見せる。

・札幌ドームの無敗継続。厚別じゃなくてよかった。

よくなかったところ

・この戦い方ならカウンター精度が欲しい。相手からしてもあんまり怖くなさそう。

・つなぎもいろいろ試行錯誤。後ろから縦パスを通す形がもう少し増えれば。

・宮本監督、またも選手交代を我慢。点を取りに行く攻撃的な采配は見せられず。

・ウィジョは得意なパターンを封じられ苦戦中。シュート2本も強引に左足から。

 

■現実的なミシャという脅威(余談)

数年前浦和の指揮を取っているときのペトロヴィッチ監督は、攻撃にこだわりすぎるあまり守備が決壊する試合も多かった印象でした。当時のガンバも勝ち試合では守りの隙を突く形が多かったですね。

しかし、札幌の監督に就任してからは攻守にバランスの良いチームを作っているように見えます。今日も前節チームの心臓となっていた矢島のマークを厳しくしたり、後半は高尾のところを奪いどころにしようと圧力を強めてきたりと、相手に合わせて潰しに来る采配も見せていました。

正直こっちの方がよっぽど嫌ですね。就任2年目なので今さらな感想ですが。